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Opinion | Wonking Out: Why Monetary Policy Has Gotten So Hard - The New York Times
https://www.nytimes.com/2022/06/10/opinion/federal-reserve-policy-ecb.html?smid=tw-shareWonking Out: Why Monetary Policy Has Gotten So Hard
June 10, 2022

You're reading the Paul Krugman newsletter, for Times subscribers only. A guide to U.S. politics and the economy — from the mainstream to the wonkish.
Today’s newsletter isn’t about what the Federal Reserve or its counterpart the European Central Bank should be doing. I have views, of course: For what it’s worth, I think the Fed is getting it roughly right and the E.C.B. is overreacting. But that’s a debate both huge and inconclusive; in fact, it may never be resolved, since people are so good at convincing themselves that they were right.What I want to focus on, instead, is why the job of each central bank seems so challenging right now — why each institution seems to be facing agonizing trade-offs.
オピニオン|Wonking Out: 金融政策が難しくなった理由 - ニューヨーク・タイムズ紙
https://www.nytimes.com/2022/06/10/opinion/federal-reserve-policy-ecb.html?smid=tw-share
ウォンキング・アウト 金融政策がこれほどまでに難しくなった理由
2022年6月10日
タイムズ購読者限定のポール・クルーグマンニュースレターをお読みいただいています。米国の政治と経済について、主流派から専門家まで幅広くご紹介しています。
本日のニュースレターは、FRBやそのカウンターパートである欧州中央銀行が何をすべきかについてではありません。もちろん、私にも意見はある。その価値はあるにせよ、FRB はほぼ正しく、欧州中央銀行は過剰に反応していると思う。しかし、この議論は膨大で結論の出ないものです。実際、人々は自分が正しかったと納得するのが得意ですから、決して解決しないかもしれません。代わりに私が注目したいのは、なぜ今、それぞれの中央銀行の仕事が非常に困難に見えるのか、なぜそれぞれの機関が苦渋のトレードオフに直面しているように見えるのかということです。
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クルーグマン氏による中央銀行へのエール(と解される一文)。
要約のみです
1/ Wonking Out: Why Monetary Policy Has Gotten So Hard nytimes.com/2022/06/10/opi… 2022/06/18 8:13
「金融政策がかくも難しくなった理由」 2022年6月10日 中央銀行の仕事はなぜにかくも困難と映るに至ったのか。つまり、いずれの中銀も「あちら立てればこちら立たず」の悩ましい状況に直面している、その理由は何だろうか? 2/
しばらく前まで、インフレは主に米国の問題だと見えていた。欧州でも物価は上昇していたが、その程度は米国ほどでなくECBは、FRBと異なり、利上げについて語っていなかった。しかしここ最近は欧州でもインフレ率が高まり、その程度は米国と基本的に同じになった。3
このことが、インフレ論争に若干の「ねじれ」をもたらした。一部のエコノミストは欧州のインフレについて、「米国における借り入れ投資が主犯ではなく、インフレはバイデン政権の制御下にないグローバルな力によって引き起こされてきたことを示す証拠だ」と主張する。4/
これに対し、「米国のインフレは過剰支出によってもたらされた」と非難する人々が、インフレを一過性とみなす「一時的チーム」が過去に米国に関し行っていたのと全く同じ議論を、欧州について現在、展開している。5/
欧州においては基調としてのインフレ率は低く、コロナ禍からの回復期における一時的ショックやウクライナ危機その他が重なって起きた問題だ、というわけだ〔訳注・そうでなければ、「米国においてのみ過剰だった政府支出で高いインフレが起きた」という説明がつかなくなる〕。6/
· 欧州においては基調としてのインフレ率は低く、コロナ禍からの回復期における一時的ショックやウクライナ危機その他が重なって起きた問題だ、というわけだ〔訳注・そうでなければ、「米国においてのみ過剰だった政府支出で高いインフレが起きた」という説明がつかなくなる〕。6/
· 経済モデルは異なる環境においては異なる結論に至るのが当然だが、この話はやや滑稽だ。 もちろん、パウエルFRB議長やラガルドECB総裁が今の状況を滑稽だと思うわけではないだろう。両者とも難しい選択に直面している。7/ 1
· 両者ともどれくらい深刻なインフレに直面しているのかに関し、確信をもって状況を把握できているわけはない。つまり、それぞれ所管する経済の熱を冷ますのに、どれくらい強い政策が必要かを分かってはいない。8/ 1
· パウエルもラガルドも、経済を冷やす主要な政策ツールである利上げをどの程度実施する必要があるかを判断する上で確信を持って依拠できる試算を手にしているわけではないのだ。 こうしたことを説明しようとする時、私は決まって「身体の細かい動き」のことを考える。9/ 1
· 人々が靴ひもを結んだり、シャツのボタンを止めたりする時に使う、手と目の働きの組み合わせである。パウエルもラガルドも、いわば暗闇の中で鍋つかみを手に着けながら、靴ひもを結ぼうとしているようなものだ。10/ 1
· 私が問うべきと考えるのは、物事は(過去においては)なぜ常にこんな風ではなかったのだろう?ということだ。FRBの運営がやさしい仕事だったことは一度もない。だが、今ほどに、小さく動きすぎても、大きく動きすぎても、リスクがあり不安を伴うということはなかったはずだ。11/ 1
· 実は、私には答えがある。FRBの仕事が過去において、より容易に見えたのは、FRBがリスクを十分にとっていなかったからだ。具体的には、(政治的意味ではなく)保守的な政策論に従い、潜在成長率を下回る形での経済運営を続けた。12/ 1
· このことは、経済の需給のスラック(たるみ)が残り、急速なインフレが現出するリスクがほとんどないことを意味した。従って、政策の大胆な変更の必要性もほとどんどなかった。13/ 1
· FRBは、経済が潜在力に近づいていると見受けられればブレーキに足をかけて軽く踏むか、または、経済が落ち始めていれば、アクセルに足をかけて少しガスを送る、といったことをしさえすればよかった。そこには、さして劇的な事態の展開はない。14/ 1
· この保守主義はFRB当局者の日常生活を比較的楽にはしたものの、隠れた甚大な代償を伴った。生まれただろう数百万もの雇用機会のほか、数兆ドル(数百兆円)もの生産が失われたことである。15/ 1
· 複数の大規模なショックが発生したことで、中央銀行の仕事が難しくなっているのは事実だ。足元ではロシアのウクライナ侵攻による影響を大きく受けたコモディティ(商品)価格の急上昇がそれに当たる。しかし、その種のショックは今回が初めてではない。16/ 1
· IMFによれば、世界の商品価格の急上昇しは、2001~20年の間では3回あった。直近のショックが大きいことは疑うべくもないが、08年や10年、11年と比べても甚大だとまでは言えない。これらはいずれも中央銀行に対し、彼らが現在感じているような居心地の悪さをもたらすものではなかった。17/ 1
· パンデミック(感染症の大流行)発生直前までは、インフレ率が上昇する兆候は全くなかった。しかも失業率は4%未満に下がった。これが意味するのは、FRBは、米国経済が発揮できる経済の力を過小評価していたということだ。18/ 1
· この保守主義の長所は、政策当局者に恥をかかせずに済んだことだ。経験則に基づけば、経済にスラックが存在する時、物価はデフレ方向にも、高いインフレ方向にも振れる大きなリスクなかった。普通の観察者の目には、FRBが常に自身の仕事を良く理解し、実行できているように映っただろう。19/ 1
· しかし、経済を潜在力を下回る水準で運営していくことは、隠れた大きな代償を伴った。失業率1ポイントの低下は通常、国内総生産(GDP)成長率を2ポイント押し上げ、年4000億ドル(約53兆円)のモノやサービスの生産に相当するのに、一定の生産が損なわれたことを意味するからだ。20/ 1
· 朗報は、FRBも、ECBも、自身の過去の過ちを認識し、パンデミック期に入ってからは、以前ほど保守主義に走らず、経済をより強くするため、よりリスクを取る覚悟を示したことだ。一方、タイミングに恵まれなかったことは凶報だった。インフレのリスクが実際に現実化したのは周知の通りだ。21/ 1
· そして、FRBは適切に対応している、と私は考える。経済の過熱を示す証拠に直面し、経済を冷まそうと金利を引き上げており、今朝(10日)発表の統計(5月の米消費者物価指数)を踏まえても、私は米国がインフレのピークを既に迎えたということにかなりの確信を持つ1人である。22/ 1
· 私はECBについてはさほど楽観的ではない。実体経済において重要である長期金利は、欧州においても米国においてと同程度に上昇した。市場はECBがFRBと同じくらいの金融引き締めを行うと予想していることを示唆する。23/ 1
· しかし、もしも欧州のインフレが経済全体の過熱というより、一時的ショックにより引き起こされているのだとすれば(実際そのように映る)、ECBはFRBに歩調を合わせるべきではない。つまりFRBが事態を正しく捉えているとしても、ECBは過剰反応している可能性がある。24/ 1
· 一方で、欧州は今も、労働組合という存在を有している。労働者に賃金交渉力を現実に与える装置だ。従って、ラガルドは「賃金・物価の上昇スパイラル」を恐れているのかもしれない。 いずれにせよ、重要なのは今や中央銀行一般が難しい判断に直面しているということだ。25/ 1 · FRB、またはECBにとっての選択は、持続的にやや不振の状態にある経済の方が容易かもしれない。しかし、当局者を居心地良い環境に置くことは、もはや有効期限の残る政策目標ではない。■ 26/
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