ボウルズ&カーリン「COVID-19物語で次にくる戦い」(VoxEU, 2020年4月10日)
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2020年4月18日 by optical_frog leave a comment
[Samuel Bowles & Wendy Carlin, "The coming battle for the COVID-19 narrative," VoxEU, April 10, 2020]
▼ 図2: 政策・経済言説の拡張された空間
https://econ101.jp/wp-content/uploads/2020/04/carlin10aprilfig3.png
図2 では,疫病へのさまざまな対応が「制度空間」で占める位置を例示している.左上には,
最後の保険提供者としての政府がある.市場も家計のリスク共有も,封じ込め政策で必要となる
経済全体での活動縮小を扱えないし,また,リスクを薄く広く共有するのを可能にするほぼ全員
参加を強いることもできない.
〔図中で〕市民社会の極に近いところにあるのが,合意によって実施される対人距離維持の政策だ.
この三角形は,いわゆるダンケルク戦略の現代版に似た空間をなしている――1940年に,ドイツ
軍の包囲から兵士たちを撤退させるリソースがイギリス海軍には欠如していたなかで,民間所有
の小型舟艇がその不足を補った作戦と似ている.その一例は,検査の生産・処理を引き受け
たり稀少な人工呼吸器を代替する新しい機器を開発しようとする民間の小さな研究所や大学に
よる,公共心から発した行動だ.
こうした事例により,制度設計や製作設計に関する重要な真理が強調される:すなわち,制度
空間の3つの極は――少なくとも理想的には――お互いを代替するのではなく補完し合うのだ.
うまく設計された政府の政策は,市場のはたらきを強化し,協力などの社会的に価値のある選好
の意義を強化する.うまく設計された市場は,政府の力を強め,倫理的・向社会的な選好を
押しのけることなく政府にいっそうの説明責任を発揮させる.
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