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明治時代の「1円」の価値ってどれぐらい?

明治時代の買い物の様子。
背広などの洋服も普及し始めた
明治時代の「1円」って、今のお金に換算するとどれぐらい価値があったのだろう?
…昔の時代を描いたテレビドラマを見て、そんなことを考えたこともあるかもしれません。
明治時代は、欧米の文化がどんどん日本に入ってきた時期であり、パンやコーヒー、カレーライスやビールといった洋食、背広やワイシャツといった洋服が少しずつ普及し、さらに映画のような新しい娯楽が始まったのもこの頃でした。
単純に、明治30年頃の物価と、今の物価を比べると、今の物価は当時の3800倍ぐらいです。つまり明治時代の1円は、今の3800円ぐらいに相当することになります。
とはいえ、昔のお金と今のお金の価値を比べるのはなかなか難しいことです。人々の仕事の種類も生活のしかたも違いますし、生活に必要な品物も異なるからです。物価も賃金水準も年々変化しているので、明治時代でも前半と後半では違いがあります。
そのことを踏まえて、試算してみることにしましょう。
当時は、日本経済が発展しはじめたばかりで、物価に比べて賃金の水準は低く、いまよりも、職業によっての所得格差も大きかったようです。お給料が安ければ、それだけ1円の重みも違います。明治30年頃、小学校の教員やお巡りさんの初任給は月に8~9円ぐらい。一人前の大工さんや工場のベテラン技術者で月20円ぐらいだったようです。
このことから考えると、庶民にとって当時の1円は、現在の2万円ぐらいの重みがあったのかもしれません。
明治時代の「1円」の価値ってどれぐらい?
そこで仮に「明治時代の1円=現在の2万円」として、当時の品物はいくらぐらいだったのかを計算してみましょう。当時の「1銭」が、現在の「200円」となります。
例えば、東京銀座・木村屋総本店の木村屋安兵衛が発明した「あんパン」は、明治38年に、1個1銭だったそうです。今の時代に換算すると約200円ですね。ハンバーガー1個分ぐらいの値段でしょうか。
「うどん・そば」は明治37年には2銭だったので、今でいうと約400円。カレーライスは明治35年頃で5~7銭だったそうですから、1000円以上ということになります。また、ビールの大瓶1本は明治34年頃で19銭だったので、約3800円。これはお米1升分よりも高く、庶民には手が出ない値段でした。

さらに高価だったのが「自転車」です。明治32年、アメリカ製の自転車が200~250円で売られていたそうです。当時のお給料で約1年分。現在のお金でなんと400万円相当ですから、高級自動車クラスの値段だったわけです。もちろん、その頃の自動車はさらに高く(1台5000円前後)、大富豪しか乗れませんでした。
このほか、野球のグローブが1~2円(現在の換算で2~4万円)、グランドピアノが750円以上(現在の換算で1500万円以上)となっています。
お金とモノの価値が、時代の流れの中で大きく変わってきたのがわかりますね。
※以上は、あくまで当時の物価や賃金データなどをもとに編集部が試算したものです。どのようなデータをもとに算出するかによって異なります。
参考資料 『続・値段の風俗史』(朝日新聞社)、『物価の文化史事典』(展望社)、日本銀行ホームページ資料等
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