財産税(読み)ざいさんぜい
日本大百科全書(ニッポニカ)「財産税」の解説
財産税
ざいさんぜい
納税者が財産を所有しているという事実に着目して課される税。経済的に重要な概念上の区別がフローとストックの間になされるが、財産税はストックに対する税であり、フローである所得などと同じく、ストックである財産も担税力を有すると一般に考えられている。
財産税は特定の財産を課税物件として物税の形で課することもできるし、一個人の財産価値を合計して人税として課することもできる。わが国の地方税の固定資産税や都市計画税、特別土地保有税、自動車税、軽自動車税などは前者の例であり、おのおのの形態の財産の所有に担税力をみいだしている。後者の例としては、シャウプ税制勧告に基づいて1950年(昭和25)から短期間実施された富裕税(1952年限りで廃止)や相続税(1953年に改正)などがある。
わが国の固定資産税や、イギリスのレートrates、アメリカのプロパティ・タックスproperty taxなどは、いずれも地方財政の財源として重要な存在となっている。これらは、土地、家屋、工場や固定資本設備を課税物件とするものであり、地方公共団体間の移動が少ないことと、収入の安定性などの性格のゆえに、地方税として適当なものと考えられている。課税標準には、財産の価値評価額をとる場合と、イギリスのレートのようにそれの生み出す賃貸価値をとる場合とがある。
[林 正寿]
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