徳川時代、慢性的な飢饉のなかで民衆は、緊急時のための相互扶助の組織、「講」を発展させた。海保青陵、二宮尊徳をはじめ、優秀な商人指導者たちがいた。厳しい身分制度の下で、かれらは倫理意識が強く、経済活動にも誇りをもっていた。各地でさまざまな「講」が発展し、その名残は今も見られる―「相互銀行」「共済保険」。著者はその詳細をたんねんに掘り起こし、近代が率先して忘れ去った民衆の知恵を、驚きとともに発見する。
【目次】
日本の読者へ/まえがき/第一章 徳の諸相/第二章 常識としての知識/第三章 組織原理としての講/第四章 倫理の実践としての労働/第五章 報徳と国家の近代化/第六章 無尽会社/終 章 断片的な論考/解説/原注/参考文献/索引
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