2022年4月8日金曜日

ニコ生 「ショックドクトリン=惨事便乗型資本主義」とは何か? | 宗教的古典から究極的人生態度を学ぶ~東西霊性の叡智~

ニコ生 「ショックドクトリン=惨事便乗型資本主義」とは何か? | 宗教的古典から究極的人生態度を学ぶ~東西霊性の叡智~

ニコ生 「ショックドクトリン=惨事便乗型資本主義」とは何か?

『デモクラシー・ナウ!』ナオミ・クラインの「ショックドク?トリン」
現代の最も危険な思想……!?「ショックドクトリン=惨事便乗型資本主義」とは何か?
2011/11/08 ニコ生

今月の特集は、ナオミ・クラインの「ショックドクトリン」です。1973年のピノチェト将軍によるチリのクーデター、天安門事件、ソ連崩壊、米国同時多発テロ事件、イラク戦争に、ハリケーン・カトリーナ……。これらの事件を従来にない視点から語りなおした話題の書籍、『ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く』。(原題: The Shock Doctrine: The Rise of Disaster Capitalism)

――――「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」。
ノーベル賞経済学者ミルトン・フリードマンによるこの主張を、大惨事につけ込む過激で危険な市場原理主義改革であると、ナオミ・クラインは訴えています。

民主主義の名の下、どのようにしてイラクの国営企業が民営化され、アメリカではハリケーン被害がどのように新自由主義を先鋭化させてきたのか?リーマン・ショックやEUの金融危機で、世界はどうなるのか?

番組では、ナオミ・クライン本人が「ショックドクトリン」について語る特集映像の後、スタジオにゲストを招いてのトークをお送りいたします。今回のゲストは、経済学者の中山智香子氏。これまで「ショックドクトリン」がどのように応用されてきたのか、また、原発や震災の影響など、日本でのお話についても伺います。

【スタジオ出演】
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中山智香子(東京外国語大学総合国際学研究院 教授)
中野真紀子(デモクラシー・ナウ!ジャパン代表)

[映像]
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ナオミ・クライン(ジャーナリスト)

エイミー・グッドマン(ジャーナリスト、デモクラシー・ナウ!司会&総責任者)
ナオミ・クライン(ジャーナリスト)ほか

【出演者プロフィール】
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中山 智香子(なかやま・ちかこ)
東京外国語大学総合国際学研究院教授。専門は経済思想史。著書は 『経済戦争の理論: 大戦間期ウィーンとゲーム理論』(勁草書房2010年)、 『アルジャジーラとメディアの壁』(岩波書店2006年 石田英敬・西谷修・港千尋と共著)など。



・「ショックドクトリン=惨事便乗型資本主義」というキーワードを初めて聞いた。ナオミ・クラインの書籍は岩波書店から2011/9/9発売。なお、原著は2008/6/24発売である。

映像で、ナオミ・クラインの話を聞いていたが、饒舌でスラスラと調べたことが出てくる。この日本語訳も上下巻656ページ及ぶ大著。翻訳も上手だそうだ。

「大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義改革(The Rise of Disaster Capitalism)」という意味。

その説明から、新自由主義経済学者フリードマンと、シカゴ学派の経済主義思想が、どのように米国政界に影響を与え、米国外交を経てチリやイラクなど実証を見ることができる。この思想を紐解くことで世界の情勢を解明する一筋の説明を与える。

「ショック」とは、戦争や自然災害、政変や経済危機など人間が判断能力を喪失した状況に新たな市場経済主義思想を注ぎ込むことである。そのために制度介入としてはチリなどの独裁国家の経済市場に理論的支持を与えたり、人間心理としては、CIAによる実験として研究されたことが、その後に拷問や洗脳に利用されたことを歴史的に追究した。

経済思想とは、自由か統制かいう命題だろう。自由を推し進める立場にある人たちは、市場に任せば上手く行き国家の役割は必要最小限にするということになる。そのために、ショックに便乗し体制を変革させる必要を説き、そのための方法論を探っていったということだろう。

番組では、発売記念として米国で放送されたものを、日本版書籍の発売もあって取り上げたものだ。ただ、3.11や世界的な債務問題や貧困問題が烈火のごとく進行している現在とリンクさせて考えさせられるものだ。つまり、ショックにあたる事象が、我々をどのような政治・経済体制へと誘うのかという問題になる。

シカゴ学派、当時は主流であったケインズ学派の陰に隠れていたが、その理論に従って新たな経済主義を実証するなかで、ショックを作り出すことが理論を推し進めることを確認したということだ。

さて、このような内容の濃い番組は、なかなかNHKでも報道されない。思想とは、人間を助けもするがおかしくもする。思想に殉じる人たちは過去も現在もいくらでもいる。お金が、実態的な商品や生活を離れて、金融商品として一人歩きしている現在、ますます矛盾が広がっている。ただ、生活が現実である以上は、こうした砂上の楼閣を崩していくだろうことも想像はできる。

以前、作家・ミヒャエル・エンデが、経済の問題を考えるヒントは、「利子」というものを考えることだとしていた。そんなことを思いつつ、世界を席巻する市場主義経済万能が矛盾を大きくしている現状を憂う。

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■ 上巻目次

序 章 ブランク・イズ・ビューティフル
――30年にわたる消去作業と世界の改変

第一部 ふたりのショック博士――研究と開発
第1章 ショック博士の拷問実験室 
――ユーイン・キャメロン,CIA,そして人間の心を消去し,作り変えるための狂気じみた探究
第2章 もう一人のショック博士
――ミルトン・フリードマンと自由放任実験室の探究

第二部 最初の実験――産みの苦しみ
第3章 ショック状態に投げ込まれた国々
――流血の反革命
第4章 徹底的な浄化
――効果を上げる国家テロ
第5章 「まったく無関係」
――罪を逃れたイデオローグたち

第三部 民主主義を生き延びる――法律で作られた爆弾
第6章 戦争に救われた鉄の女
――サッチャリズムに役立った敵たち
第7章 新しいショック博士
――独裁政権に取って代わった経済戦争
第8章 危機こそ絶好のチャンス
――パッケージ化されるショック療法

第四部 ロスト・イン・トランジション――移行期の混乱に乗じて
第9章 「歴史は終わった」のか?
――ポーランドの危機,中国の虐殺
第10章 鎖につながれた民主主義の誕生
――南アフリカの束縛された自由
第11章 燃え尽きた幼き民主主義の火
――「ピノチェト・オプション」を選択したロシア

原 注

■ 下巻目次

第12章 資本主義への猛進
――ロシア問題と粗暴なる市場の幕開け
第13章 拱手傍観
――アジア略奪と「第二のベルリンの壁崩壊」

第五部 ショックの時代――惨事便乗型資本主義複合体の台頭
第14章 米国内版ショック療法
――バブル景気に沸くセキュリティー産業
第15章 コーポラティズム国家
――一体化する官と民

第六部 暴力への回帰――イラクへのショック攻撃
第16章 イラク抹消
――中東の"モデル国家"建設を目論んで
第17章 因果応報
――資本主義が引き起こしたイラクの惨状
第18章 吹き飛んだ楽観論
――焦土作戦への変貌

第七部 増殖するグリーンゾーン――バッファーゾーンと防御壁
第19章 一掃された海辺
――アジアを襲った「第二の津波」
第20章 災害アパルトヘイト
――グリーンゾーンとレッドゾーンに分断された社会
第21章 二の次にされる和平
――警告としてのイスラエル
終 章 ショックからの覚醒
――民衆の手による復興へ

訳者あとがき
原 注/索 引


惨事に便乗する資本主義「ショック・ドクトリン」 日本のTPP議論も一例か
2011.11.11 NEWSポストセブン

 カナダ人の作家、活動家にしてジャーナリストのナオミ・クライン氏の著書『ショック・ドクトリン』の邦訳書が今年9月に出版され話題を呼んでいる。「ショック・ドクトリン」とは、大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革のこと。「惨事便乗型資本主義」とも言われる。2011年11月8日のニコニコ生放送では、ナオミ氏の出演した「デモクラシー・ナウ!」の日本語字幕付き番組が公開された。

 ショック・ドクトリンの源は、「危機のみが真の変化をもたらす」と唱えたノーベル賞経済学者のミルトン・フリードマンだ。彼は1970年頃のアメリカで主流だった、政府が需要を作る必要があるとするケインズ主義的な経済介入政策に反対し、「大企業の自由」を掲げて規制撤廃や民営化などの自由放任政策を推進した。このようなフリードマンの徹底的な市場至上主義の主張について、ナオミ氏は「危険な思想」であると批判。

 2005年8月末にアメリカがハリケーン・カトリーナに襲われた際、ニューオーリンズにおいて、本来なら被災者救済に当てられるべき資金が公教育制度の解体と民間への移行に転用されたことを挙げ、「ショック・ドクトリンの典型例」であると語った。ナオミ氏は、「市場至上主義を推進する最適の時は大きなショックの直後です。経済の破綻でも、天災でも、テロでも、戦争でもいい。人々が混乱して自分を見失った一瞬の隙をついて、極端な国家改造を一気に全部やるのです」と警鐘を鳴らした。

■日本のTPP加盟は「ショック・ドクトリン」か
 スタジオでゲスト出演した経済学者で東京外語大学教授の中山智香子氏は、2004年12月のスマトラ沖地震によるスリランカの津波被害の際に起きたことを、ショック・ドクトリンの事例の一つとして紹介。もともとは立ち退きに抵抗していた住民が居た沿岸地域が津波によって壊滅した機会に乗じて、「復興」の名のもとに、大規模事業者がリゾート開発などに着手したという。

 中山氏は、現在日本でさかんに議論がなされているTPP(環太平洋連携協定)についても、仮に現段階で同協定を締結することになれば、力の弱い事業者はダメージを受けると指摘。「津波や原発事故もあって完全にショック状態にあるところで、ある限られた地域の中とはいえ、自由な資本主義にさらされることになる。そういう意味では(TPP反対派の)中野剛志さん(京都大学大学院准教授)たちがTPPを『ショック・ドクトリン』と言っているのは基本的にはそうだなと思う」と、野田佳彦首相がTPP交渉参加を推し進めようとしている中、震災後の日本にとってTPP加盟は「ショック・ドクトリン」の例に当てはまるとした。(丸山紀一朗)


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