2020年4月30日木曜日

医系技官がPCR検査抑制の元凶 NewsSocra 2020/04/21(yahoo2020/04/26)

医系技官がPCR検査抑制の元凶

山岡淳一郎(作家)
配信
ニュースソクラ

【医療の裏側】沖縄・徳田氏モデルが現実的だ



 新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらず、状況は刻々と変化しているのに臨機応変の医療対策が出てこない。最大の問題は、厳しい基準を設けてPCR検査を受けさせない厚生労働省の対応ぶり。医療現場の混乱は深まる一方だ。  安倍首相は四月上旬に「PCR検査はなぜ増えないんだ」と加藤勝信厚生労働相や西村康稔経済財政・再生相らとの協議で不満を洩らしたが、「同席した厚労省の医系技官から明確な返答はなかった」と日経新聞(4月11日付)は伝える。  厚労省は、PCR検査を受けるに当たり、「37.5度以上の熱が4日以上続く」場合に「新型コロナ受診相談センター(保健所)」に相談し、「帰国者・接触者外来及び帰国者・接触者外来と同様の機能を有する医療機関」などでPCR検査を実施という基準をまだ変えていない。これには医療現場からも不満の声が噴出している。  医師免許を持つ医系技官たちは、政治から一定の独立性を保って政策を立案する。  2017年に次官級のポストで新設された医務技監には慶應義塾大学医学部卒の鈴木康裕氏が就いている。鈴木氏は、2009年には厚労省新型インフルエンザ対策推進本部事務局次長を務めており、感染症の専門家といえよう。  PCR検査を増やして軽症者の入院が増え続けたら重症患者に手が回らず、「医療崩壊」を起こすと懸念し、検査数を絞り込んだとみられる。  しかし、検査を受けていない感染経路不明の感染者が激増し、そこから重症者が増えた。重症者が近隣の一般病院にかかろうとしても受けつけてもらえず、救急車を呼んで救命救急センター(基幹医療施設)へ担ぎこまれる。  救急センターの院内で感染が見つかり、救急や、外来、入院に制限がかかる。周辺の救急センターに負担が及び、一刻を争う脳・心臓疾患や多重外傷などの救急患者が治療のタイミングを逃し、医療崩壊へ。  そのような事態が現に起きている。  今回コラムの文末にも、東京都内26ヵ所の救命救急センターの診療状況を定点観測で載せる。一週間前、26ヵのうち院内で職員や患者の感染が判明した救急センターは7つだったが、もう11か所に増えた。  なかでも第一種感染症指定医療機関でもある都立墨東病院(墨田区)の感染増は、地域医療を揺るがしかねない重大な危機だ。クルーズ船の感染者なども受け入れてきた墨東病院では、4月9日以降、院内で12人の感染が明らかになり、1人が死亡した。  もともと感染者を受け入れる病棟とは別の一般病棟で感染が広がっている。院内感染の可能性が高い。上田哲郎院長は、18日の都庁での記者会見で、近隣の台東区の永寿総合病院で大勢の院内感染(患者20名死亡)が発生していることを問われ、次のよう答えたという。  「(地域の医療体制に)影響がないとは決して言えない状況。ただ、うちがやらないと命に関わるような患者については、リスクは抱えながらもがんばっていきたい」(朝日新聞4月20日付)。  墨東病院は、初診、新規入院は停止し、緊急手術以外の手術を停止しつつ、救急と新型コロナ感染者の受け入れは懸命に継続している。がんばれ墨東病院。地元の墨田区は、陰圧式のテントで、1回5分ほどでPCR検査ができる施設を公開した。  誰が見ても、PCR検査とコロナへの免疫を確かめる抗体検査を増やし、軽症者・中等症者(酸素吸入や点滴が必要)・重症者(人工呼吸器必要)のパターンに分けて収容先を的確に振り分けねばならない段階に至ったといえるだろう。  にもかかわらず、政府からはアバウトな数字や効果の定かでない方法が発信される。  安倍首相はコロナ対応病床について「現在ある2万8000床の病床を5万床まで増加させる」と述べているが、そもそも「2万8000床」があやふやだ。国の指示で病床数を報告した都道府県からは異論が出る。  宮崎県の担当者は「実際にコロナに使うには病室のハード面の改修やスタッフの確保、養成が必要だが、国には単に空いている数を答えた。国の指示があればコロナ用に転換できるものではない」(東京新聞4月17日付)と言っている。  もっと現実的で、現有の医療資源の活用でできることはないのか、と思い、あれこれ調べているうちに私たち一般人にもわかりやすく、納得できそうなモデルに行き当たった。  群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春氏らが提言している「COVID-19 対策への緊急提言 その1」だ。 COVID-19 対策への緊急提言 その1(燃えるフィジカルアセスメント): https://blog.goo.ne.jp/yasuharutokuda/e/69cf4c5f00402f9f3aed0f36e2f5573d  詳細はネット上に公開されている提言をご覧いただきたいが、大ざっぱな流れはコロナ感染を疑う人がかかりつけ医へ電話。かかりつけ医は原則遠隔診療で、対面診療の場合は個人防護具をつけ、一般患者と動線を分ける。  かかりつけ医が診察をしてPCR検査必要と判断したら、PCR検査センター(公共施設などで医療機関の輪番運用)に案内。検査は民間の検査会社に発注。そこから判定報告がかかりつけ医に入り、陽性なら保健所に届ける。  かかりつけ医は、患者が軽症なら感染確定者用ホテル、中等症、重症なら指定の協力医療施設に振り分ける。軽症者のバイタルサイン(「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」の4つが基本。「意識レベル」「尿量」を含めることもある)のモニタリングは保健所が行うというものだ。  考えてみれば、ふだん私たちが病気になったときに近所の診療所で診断を受け、重症なら大きな病院を紹介してもらうのと基本的には同じだ。  ただ、このモデルを実現するには、地元医師会の賛同が欠かせない。総合的な地域の力が試されるといえるだろう。 ■東京都の「基幹医療施設」とがん専門病院の診療の現状(4月20日現在) ※ ▼は、院内で新型コロナ感染者が発生した医療機関 記載のすべての医療機関で、原則的に入院患者への面会禁止。 病院によっては、慢性疾患を有する定期受診患者には、電話診療で院外処方箋を発行。かかりつけの調剤薬局へファクスなどで送信するシステムあり。 ・慶應義塾大学病院(▼)  初期研修医99名中18名が新型コロナ感染。初診、新規入院、救急を停止。再診も化学療法・免疫療法など必要な診療等を除いて延期可能な予約は延期。 ・日本赤十字社医療センター(▼)  看護師1名、新型コロナ感染。初診(産科、小児科を除く)と救急(小児科を除く)を停止。 ・都立墨東病院(▼)  4月9日以降、12人が新型コロナ感染。初診、新規入院、手術(緊急手術を除く)は停止。救急と新型コロナ感染者の受け入れは継続。 ・東京慈恵会医科大学附属病院(▼)  患者2名、医師1名、看護師3名が新型コロナ感染。初診、新規入院、救急停止。再診も延期可能な予約は延期。 ・東京医科大学八王子医療センター(▼)  救急搬送の患者1名、新型コロナ感染。初診、予約ない再診は停止。三次救急、心臓・循環器系救急および超急性期脳卒中の診療は継続。 ・杏林大学医学部付属病院(▼)  医師1名、新型コロナ感染。救急車以外の救急外来診療を制限。消化器内科、20日から新規入院の受け入れ再開。 ・順天堂大学医学部附属順天堂医院(▼)  医師1名、新型コロナ感染。消化器内科、紹介状ない初診停止。血液内科、再診のみ。 ・東京医科歯科大学医学部附属病院(▼)  職員2名、新型コロナ感染。接触者87名PCR検査し、全員陰性。婦人科、消化器内科、呼吸器内科、脳神経科など初診停止。救急の制限も。 ・公立昭和病院(▼)  看護師1名、新型コロナ感染。濃厚接触者28名PCR検査、全員陰性。玄関前ロータリーに「発熱診療エリア」設置。新型コロナ感染疑いの患者に対応。 ・東京女子医科大学東医療センター(▼)  看護師1名、医師3名、新型コロナ感染。外来と新患・入院の受け入れ停止。 ・東京都済生会中央病院(▼)  職員に新型コロナ感染者。該当施設は本院と分断された別棟。入院、外来は継続。 ・国立がん研究センター中央病院(▼)  看護師3名、医師2名が新型コロナ感染。4月6日までにPCR検査を患者67名、職員166名に行い、患者感染0。14日から医療機関からの初診予約の受け付け再開。 ・東京大学医学部附属病院  診療機能を一時的に縮小。入院診療(手術を含む)、検査、外来診察の一部の予約を延期。 ・日本医科大学付属病院  紹介状がない患者の初診は原則不可。入院患者の外出、外泊原則不可。 ・帝京大学医学部附属病院  初診は医療機関の紹介状のある患者のみ。 ・東京女子医科大学病院  発熱、咳などの症状の外来患者はエントランス前のテントで対応。 ・東邦大学医療センター大森病院  入院、初診外来とも予約と「急ぎの治療が必要な」患者のみ。待機可能な検査、手術は延期も。 ・東京医科大学病院  紹介状がない初診、予約のない再診は不可。手術は優先度を考慮し、延期も。 ・国立東京医療センター  一部専門科で、紹介状がない受診は不可。 ・武蔵野赤十字病院  不急の外科手術は延期も。初診は紹介状+事前予約が必要。 ・日本大学医学部附属板橋病院  面会禁止。 ・都立多摩総合医療センター  ほとんどの診療科で救急医以外の外来は縮小、休止、または延期。 ・聖路加国際病院  ワクチン外来、渡航内科(ベルギー渡航前検診)、禁煙外来は新規受け付け、中止。 ・昭和大学病院  面会禁止。予約があり、安定した通院患者に電話診療、処方箋を郵送。 ・国立災害医療センター  感染状況により、入院による検査・手術・治療に制限も。 ・国立国際医療研究センター病院  全科でセカンド・オピニオンを停止。 ・都立広尾病院  産婦人科と神経科以外の初診の予約停止、手術・検査の入院を制限。 ・がん研究会有明病院  がん健診の受診予約は、いったんすべてキャンセル。面会、外来の病棟立ち入り禁止 (リスト作成・山岡) ■山岡淳一郎(作家) 1959年愛媛県生まれ。作家。「人と時代」「21世紀の公と私」をテーマに近現代史、政治、経済、医療など旺盛に執筆。時事番組の司会、コメンテーターも務める。著書は、『後藤新平 日本の羅針盤となった男』『田中角栄の資源戦争』(草思社)、『気骨 経営者 土光敏夫の闘い』(平凡社)、『逆境を越えて 宅急便の父 小倉昌男伝』(KADOKAWA)、『原発と権力』『長生きしても報われない社会 在宅医療・介護の真実』(ちくま新書)、『勝海舟 歴史を動かす交渉力』(草思社)、『木下サーカス四代記』(東洋経済新報社)、『生きのびるマンション <二つの老い>をこえて』(岩波新書)。2020年1月に『ゴッドドクター 徳田虎雄』(小学館文庫)刊行。

Slow Train


She said, “Boy, without a doubt
Have to quit your mess and straighten out
You could die down here, be just another accident statistic”
There’s a slow, slow train comin’ up around the bend

Slow Train | The Official Bob Dylan Site
http://www.bobdylan.com/songs/slow-train/


彼女がいうには「あんたは、ぜったい、ごたごたから足をあらって
まともにならなくては。こんなところで死んでしまったら
事故の統計数字に入ってしまうだけよ」
ゆっくりと、汽車がゆっくりと曲がりくねってやってくる
(片桐ユズル 中山容訳)

Bob Dylan - Slow Train (San Francisco, CA - Nov. 16, 1979) (Audio)
https://youtu.be/_GjKIh8_EPk
Bob Dylan 1980 - Slow Train Coming
https://youtu.be/Ijh42sc6P4E
Bob Dylan - Slow Train Coming
https://youtu.be/x7wp4Y5MVpk

Grateful Dead - "Slow Train" with Guest Vocals 7/12/87
https://youtu.be/kd2C9HKY7Ks


Slow Train | The Official Bob Dylan Site
http://www.bobdylan.com/songs/slow-train/

Slow Train

Sometimes I feel so low-down and disgusted
Can’t help but wonder what’s happenin’ to my companions
Are they lost or are they found
Have they counted the cost it’ll take to bring down
All their earthly principles they’re gonna have to abandon?
There’s a slow, slow train comin’ up around the bend

I had a woman down in Alabama
She was a backwoods girl, but she sure was realistic
She said, “Boy, without a doubt
Have to quit your mess and straighten out
You could die down here, be just another accident statistic”
There’s a slow, slow train comin’ up around the bend

All that foreign oil controlling American soil
Look around you, it’s just bound to make you embarrassed
Sheiks walkin’ around like kings
Wearing fancy jewels and nose rings
Deciding America’s future from Amsterdam and to Paris
And there’s a slow, slow train comin’ up around the bend

Man’s ego is inflated, his laws are outdated, they don’t apply no more
You can’t rely no more to be standin’ around waitin'
In the home of the brave
Jefferson turnin’ over in his grave
Fools glorifying themselves, trying to manipulate Satan
And there’s a slow, slow train comin’ up around the bend

Big-time negotiators, false healers and woman haters
Masters of the bluff and masters of the propositio
But the enemy I see
Wears a cloak of decency
All nonbelievers and men stealers talkin’ in the name of religion
And there’s a slow, slow train comin’ up around the bend

People starving and thirsting, grain elevators are bursting
Oh, you know it costs more to store the food than it do to give it
They say lose your inhibitions
Follow your own ambitions
They talk about a life of brotherly love show me someone who knows how to live it
There’s a slow, slow train comin’ up around the bend

Well, my baby went to Illinois with some bad-talkin’ boy she could destroy
A real suicide case, but there was nothin’ I could do to stop it
I don’t care about economy
I don’t care about astronomy
But it sure do bother me to see my loved ones turning into puppets
There’s a slow, slow train comin’ up around the bend

Copyright © 1979 by Special Rider Music

豆苗の育て方

【再生栽培】7日間で収穫できる豆苗を2週間育てたら凄いことになった!




https://cookpad.com/recipe/4230080

■ 豆くらいまではだいたい入る容器 あまり深くないもので。ジップロックやジップロックコンテナもOK。お皿もステキです。

作り方

1

☆つくれぽの返信ができないので、お名前だけInstagramのストーリーズで紹介させていただきます。

2

写真
料理をする時に注意。
豆の上に小さい葉が2つ残るようにカットします。これは、成長点(側芽)といい、残すと早く育ちます。 

3

写真
浅めの容器に豆苗を移します。
冷凍保存袋を外に折返して使っても意外とイケます。(作り方10~)横長タイプは豆苗に合う〰!

4

豆の上まで水(私は水道水)を入れ、すぐに水を捨てます。

5

豆の下まで水(水道水)を入れます。

6

毎日朝晩1回ずつ、3と4を繰り返します。

7

写真
最初は成長穏やか。育ち始めると急に伸びるので注意。まさにジャックと…?(笑)写真は3度目。収穫を2日逃したらこんなに!

8

私は、3度は確実に再生できてますが、豆が黒くなってきたらやめています。やめ時は、自己責任でお願いします。

9

窓際の方が早くしっかり色濃く育ちますが、私は水変えが楽なのでキッチンに置くことも多いです。肥料は藻が生えやすいのでNG。

10

nashicookさんが、ジップロックのつくれぽをくださいました。もう少し詳しく説明したく、以下追加しました。

11

写真
容器が深いと蒸れる→カビる??気がするので、豆の上数cm位からは顔を出す位までジップロックは折り込んで使用しています。

12

写真
こちらも。
青臭くなく、もりもり食べられます!
簡単うまうま!豆苗ベーコンサラダ(レシピID:4613162)

13

写真
こちらの簡単レシピもどうぞ。「激安!簡単豆苗ともやしの卵炒め」レシピID:4882210

14

写真
2017/6/24クックパッドニュースに掲載していただきました。

15

2017/07/01話題のレシピになりました。つくれぽをくださった皆様のお陰です。感謝致します。ありがとうございます。

16

写真
たくさんの方々に参考にしていただき、2017/07/01デイリーアクセスランキング14位になりました。感謝致します。

17

2017/7/14豆苗の検索でトップ10入りしました。
たくさん試していただいて、ありがとうございます。皆様のお陰です。

18

2017/07、2018/10/26豆苗での人気検索1位になりました。本当に本当に、ありがとうございます❤

19

ゆんわんこさんが、うまく延びない旨頂きました。ボリュームは徐々に減り、豆毎に伸び方(再生力)も違ってくるようです。

20

ハチ8 8さん。作り方3で豆上迄水を入れる理由
→素人で自信ありませんが、微妙に腐ってくるのを洗浄するイメージです。

21

売物の様に同じ長さ太さには育ちません。でも気づけば作り方6の様になることも。できるだけ育つ好条件を目指してるレシピです。

22

写真
○イソーのフリーザーバッグは、横長。ジップロックは縦長。豆苗には、横長のをオススメです。ピッタリ入ります。

23

写真
RIEさんから成長過程のレポ❤2日目と4日目とのこと。2日目のひょっこり伸びてる子が可愛い!そうそうこうなるんですよね!

24

みさまりさんからのつくれぽ。コメントを誤変換でのせてしまいました。
失礼しました。つくれぽありがとうございました。

25

皆様のお陰で、つくれぽが100名になり、2回目の話題入りしました。嬉しくて信じられません!本当にありがとうございます。

26

写真
ゆきにゅんさんが、ペットボトルで試してくださいました。気楽に初められる感じが好きです!ありがとうございます。

27

写真
クック1FX93Jさんがエリンギ容器がぴったりだとつくれぽくださいました。これも、いいですね!

28

写真
アイリッシュショコラさんが献立「ポン酢の炊き込みご飯で和夕食 (13品)」に掲載してくださいました。感謝です❤

29

写真
ChunChunママさんが成長を連続でレポくださいました。ありがとうございます❤

コツ・ポイント

水は、浄水器でなく水道水の方が上手くいくと感じています。
3~5をすることで、根や豆が腐りにくくなっているのでは?と思います。
3回は、楽勝ですくすく育てていただいてます。
ただ、環境により違いもあると思いますので、カビなどには十分注意を。

このレシピの生い立ち

せっかく再生できるので、衛生的に確実に育てたいと思って工夫しました。複数の友達が育たないと言うので、話していたら私だけがこのようにしていたので、レシピ?にしてみました。
普通に行っていたことなので、ちょっと恥ずかしいのですが〰。

格安のガソリンスタンドが消えていく事情 | 資源・エネルギー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 2020/04/26

寡占がこの記事の本質だ…

格安のガソリンスタンドが消えていく事情 | 資源・エネルギー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 2020/04/26
https://toyokeizai.net/articles/amp/345526

格安のガソリンスタンドが消えていく事情

ジョイフル本田が給油事業を出光興産に譲渡

ジョイフル本田の運営するガソリンスタンドは買い物したついでに給油するお客さんが多かった(記者撮影)
関東地盤のホームセンター大手、ジョイフル本田がガソリンスタンドの運営から撤退し、2020年4月から順次、元売り大手の出光興産に店舗を譲渡する。すでに一部の店舗は看板掛け替えや改修工事が始まり、6月までに全7店舗の譲渡作業が完了する予定だ。
ジョイフル本田は千葉や茨城などにあるホームセンターのうち、7カ所でセルフ式のガソリンスタンドを運営。15カ所の灯油スタンドも営業し、ガソリン・灯油販売で136億円の年商があった(2019年6月期)。いずれも出光に譲渡し、今後は出光の子会社が運営する。

「お客さんを根こそぎ奪われた」

店舗数こそ限られたが、ジョイフル本田のガソリンスタンドは相場よりも安く給油できる店舗として知られ、週末には給油待ちの車が多く連なった。周辺のある元売系列のガソリンスタンド経営者は、その安売りぶりをこう振り返る。「ひどい時には他店よりは1リットル当たり10数円安かった。お客さんを根こそぎ奪われて、近隣にあった個人経営の零細スタンドはほとんどがつぶれたよ」。
ホームセンターが本業のジョイフル本田にとって、併設するガソリンタンドは集客装置。ガソリンスタンド自体で儲けが出なくても、それでホームセンターへの来店客が増えさえすれば、会社としての帳尻は合う。さらに、ガソリンの調達ルートにも安さの秘密があった。
製油所を抱える石油元売りは、自社のブランド看板を掲げる系列店にガソリンを卸す一方で、余剰分をノーブランド品として燃料商社などに販売する。業界では前者が「系列玉」、後者は商社経由で転売されるので「業転玉」と呼ばれている。いずれもガソリンの品質自体は同じだ。

格安のガソリンスタンドが消えていく事情

ジョイフル本田が給油事業を出光興産に譲渡

ただし、元売りが系列スタンドに正規の価格で卸す系列玉と違って、余剰分に当たる業転玉は安く燃料商社に販売されてきた。そうした業転玉を正規の系列玉より割安な価格で仕入れて販売してきたのが、ジョイフル本田のような独自のブランド看板を掲げた、いわゆるプライベートブランドのスタンドである。
ではなぜ、ガソリンスタンド業界で”勝ち組”だったはずのジョイフル本田は、すべての店舗を手放すのか。会社側はガソリン需要の先細りが主因と説明するが、かつてのように安い業転玉の大量仕入れが難しくなったこともある。背景にあるのが石油元売りの大きな変化だ。
近年、石油元売り業界では大きな再編があった。エネオス系列網を有する最大手のJXホールディングスと東燃ゼネラル石油が2017年に経営統合し、JXTGホールディングスが誕生。2019年4月には、出光が昭和シェル石油と経営統合した。これによって、石油業界はシェア5割を握るJXTG、同3割の出光、そしてコスモエネルギーホールディングスを加えた3社による寡占時代を迎えた。

薄利の商習慣を改めた

再編を進める一方で、石油元売りは自前の製油所の能力削減を実施。乗用車の燃費改善やHV・EVの普及などでガソリン需要が細る中、余剰な精製設備を抱えていては稼動率が下がり続け、供給過剰で価格も叩き合いになるからだ。実際、能力削減を進めた結果、直近の国内全製油所合計の原油処理能力は、2010年当時と比べて24%も減っている。
再編による寡占化で価格支配力を強め、かつ段階的な精製能力削減で需給ギャップを解消し、需要縮小下でも安定的な収益を確保するーー。こうした生き残り戦略を選んだ元売り各社は、業転玉についても販売のあり方を見直し、その供給量自体を絞ると同時に従来のような薄利の販売慣習を改めた。安値で放出された業転玉はガソリン市況を崩す一因となり、結局は元売りの首を閉める形になっていたからだ。
こうした元売り各社の方針転換によって、かつてのように大量の安い業転玉が市中に流れることはなくなった。特に大きなインパクトがあったのが、3年前のJXホールディングスと東燃ゼネラルの経営統合だ。

格安のガソリンスタンドが消えていく事情

ジョイフル本田が給油事業を出光興産に譲渡

東燃ゼネラルはもともと製油所設備の過剰度が高く、大量の余剰ガソリンを業転玉として放出してきた経緯がある。それを苦々しく思っていたのが、ほからなぬ、最大手で統合相手となったJ X。2017年の2社統合後、旧東燃ゼネラルの余剰ガソリンは旧JX側の販売網に吸収され、業転玉の供給量が大幅に減った。
これで困ったのが、ガソリンスタンドの約2割を占めるプライベートブランド系のスタンドだ。プライベートブランド系の中には元売りとの直接取引を行っているところもあるが、調達するガソリンのほとんどが業転玉だったところも多い。従来のような条件で大量の業転玉を調達できなくなれば、最大の武器である価格競争力を失い、ビジネモデル自体が成立しなくなる。ジョイフル本田にしても、以前のようなガソリンの安売りは採算的に難しくなっていた。

元売り系列に入る動きも

ジョイフル本田に限らず、安価な業転玉によって商売が成立していたガソリンスタンドは厳しい状況に追い込まれている。同じく本業の集客装置としてセルフ式の格安ガソリンスタンドを展開するコストコにおいても、かつてほどの安い価格設定はできなくなっているとされる。さらに規模の小さなプライベートブランド系に至っては、「事業を継続するために看板を付け替えて、元売り系列に入る動きも出ている」(元売り関係者)。
寡占化と需給調整により、元売りの収益は改善傾向にある。2013年度にJXの石油精製事業は775億円の経常赤字、東燃ゼネラルの営業益は黒字ながらわずか17億円だった。その後、国内ガソリン需要は1割近く減ったが、統合してJXTGになってからの全体の業績は営業利益で1687億円(2017年度)、2424億円(2018年度)と収益性はむしろ向上している。JXTGは2020年秋に大阪製油所の石油精製を終了し、さらに原油処理能力を減らす考えだ。
ガソリン需要が細る中で、自らの生き残りのために採算重視の経営へと大きく舵を切った石油元売り各社。寡占化と供給サイドの調整によって、その価格支配力が一段と高まり、かつてのようなプライベートブランド系を中心とするガソリンの安売り風景は姿を消しそうだ。

2020年4月29日水曜日

新型コロナ関連2

グローバリズム根絶、日本についての独り言 (@pointtameyou1)
日本の1000人あたりのPCR検査数は、1.8人。
アイスランドの130分の1です。これでは、コロナ感染者数の状況の把握も出来ません。厚労省は何をやっているのですか。安倍内閣に任せたままだと、経済優先で緊急事態宣言解除になりそう。 twitter.com/junko1958/stat…
https://twitter.com/pointtameyou1/status/1255437375016222721?s=21

〔コロナ後の日本〕生き残りの鍵は「社会主義化」、中韓が市場奪取=中野剛志氏 | Article [AMP] | Reuters 20200429


cargo💴💶💵💴💶💵💴💶💵💴💶💵🌹🐾 (@cargojp)
ロイターが中野剛志氏にインタビュー(!)
コロナ恐慌を乗り越えるにはGDPの5〜6割の大規模な財政出動が必要で、政府が重要産業に資本を注入するなど社会主義的な措置が求められるとの見方を示した。

財政出動300兆円規模かw jp.mobile.reuters.com/article/amp/id…
https://twitter.com/cargojp/status/1255385803255136258?s=21

〔コロナ後の日本〕生き残りの鍵は「社会主義化」、中韓が市場奪取=中野剛志氏 | Article [AMP] | Reuters
20200429
https://jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKCN22608G

〔コロナ後の日本〕生き残りの鍵は「社会主義化」、中韓が市場奪取=中野剛志氏


[東京 29日 ロイター] - 評論家の中野剛志氏は、ロイターとのインタビューで、新型コロナウイルスによる「恐慌」を乗り越えるには国内総生産(GDP)の5割を超える大規模な財政出動が必要で、政府が重要産業に資本を注入するなど社会主義的な措置が求められるとの見方を示した。感染拡大期が主要各国より遅れて訪れた日本は終息のタイミングも後ずれし、先に経済活動を正常化させた中国や韓国に市場を奪われる恐れがあるとの見通しも示した。

政治経済思想を専門とする中野氏は、政府がいくら借金しても破たんしないとして積極的な財政出動を唱える経済理論、「現代貨幣理論(MMT)」をいち早く日本に紹介したことで知られる。

<強いデフレ圧力>

ADVERTISEMENT
中野氏は新型コロナによる日本経済への影響を、雇用面から2008年の世界金融危機の際と比較。非正規雇用の割合が当時の33.7%(2009年)から38.3%(2019年)へと増加していることから、失業率はあの時より悪化しやすい状況にあり、「おそらく5%台では済まない」と指摘した。

さらに日本のGDPの6割を占める個人消費について、7都府県に非常事態宣言が出された際に、全国で4兆9000億円の減少が予測されるとした、りそな総合研究所の試算にも言及、「消費税によりさらに10%も購買力が奪われるわけで、想像を絶する事態だ」と語った。

中野氏は、一部医療物資の不足やサプライチェーン(供給網)途絶による物価高騰の懸念を指摘する一方、経済活動の停止と需要不足による「デフレ圧力の方がはるかに強い」と指摘。「特に中国、韓国、台湾が先に生産活動を再開し、余剰の製品を安い価格で大量に輸出するだろうから、さらなるデフレ圧力が加わる」と予想した。

中野氏はこれを「恐慌」と表現し、「政府支出を空前の規模で拡大する以外にない。GDPに占める政府支出の比率を5割以上、あるいは6割以上にしてでも、事業を継続させ、雇用を維持する必要がある」と語った。さらに、労働者の給与を財政から直接支払うほか、政府が雇用を拡大、医療物資の生産・調達を主導し、重要産業へ資本を注入する必要性も出てくるとした。

中野氏は「もはや社会主義と言ってよい。しかし、イデオロギー上の好悪を超えて、一時的に社会主義化しないと、このコロナ恐慌は到底、克服できない」と述べた。

<優良企業が淘汰される矛盾、日本企業のバーゲン>

ADVERTISEMENT
中野氏は危機終息後について、日本経済がV字回復することは望めないと予想する。企業倒産や失業の増大で供給側の能力が毀損されてしまうためで、「需要が回復しても、供給が追い付かず、停滞が続く」と語った。

廃業や倒産が経済の新陳代謝を促すとする一部の主張に対し、「今回のコロナ危機でより生き残りやすいのは、内部留保がより大きい企業」と反論。「積極的な設備投資、R&D(研究開発)、労働分配を行ってきた優良企業が逆に淘汰されてしまうため、企業の廃業や倒産を放置すると、かえって非効率な経済となってしまう」とした。

さらに、拡大期が早く訪れた国ほど終息時期も早いとし、主要国では中国、韓国、欧州、米国、日本の順番になると予測した。「先に復活した中国や韓国の企業が世界市場を奪ってしまい、日本が生産活動を正常化させた時には、もはや海外市場の取り分はないという事態が想定される」と語った。その上で「日本企業やその資産や技術は、お買い得のバーゲンセール状態であろう」と述べた。

<グローバリゼーションは死語に>

中野氏は、今回のコロナ危機が世界秩序にも影響を与えると予測。世界的に失業率が高まる中で自国第一主義が台頭し、グローバリゼーションは大きな転機を迎えると指摘した。保護主義が広がり、各国政府が強力に産業政策を主導していく可能性が高いという。中野氏は「グローバリゼーションは死語になっているであろう」とした。

その中で日本が財政支出に消極的な姿勢を示し、内需を維持・拡大せず、海外の需要を奪うようなことになれば、「近隣窮乏化策とみなされ、反日的な排外主義を招く」と懸念。「他国と同等、あるいはそれ以上の財政出動を行って、内需を拡大し、むしろ輸入を増やすことだ」と語った。

ADVERTISEMENT
中野氏は「コロナ危機後の世界秩序は、コロナ危機の下で社会主義化を決断し、実行した国が生き残り、社会主義化できなかった国が凋落する」と述べた。

(インタビュアー:竹本能文)

*インタビューは20日、電子メールで行いました。

We'll Meet Again 202004024

I'll never fall in love again - Dionne Warwick
https://youtu.be/FzQBOBoPg04

Vera Lynn - We'll Meet Again
https://youtu.be/HsM_VmN6ytk


「疫病の年の手紙」というタイトルはむろんダニエル・デフォー(1660-1731)の『A Journal of the Plague Year』(1722)を意識したもの。『ロビンソン・クルーソー』(1719)の作家が子どものころ経験した1665年のロンドンのペスト大流行を想起して書いたこの作品は、『ペスト』(中公文庫)という翻訳があるほか、武田将明による新訳(研究社)には当時のロンドンの地図なども収録されていて参考になる。

REALKYOTO – CULTURAL SEARCH ENGINE » 疫病の年の手紙 浅田 彰

http://realkyoto.jp/article/asada20200424/

疫病の年の手紙 浅田 彰


グローバル化の行き着く先で、温暖化に代表される地球環境問題もいよいよ発火点に来ている、エボラ出血熱やトリ・インフルエンザ H5N1 などによるパンデミックの可能性も考慮しておかねばならない…。

頭ではわかっていたつもりだったし、折りにふれて話もしてきましたが、実際に新型コロナウイルス SARS-CoV-2 による COVID-19 パンデミックが起こってみると、あらためて身体的に危機を痛感するこの頃です。

 

2019年12月から後に Covid-19 と呼ばれることになる肺炎の流行が伝えられていた武漢が2020年1月23日に封鎖されたと報じられたとき、パンデミックは不可避だと覚悟しました。遅まきながら(というか、最初、医師たちの警告を封殺しておきながら)中国政府がそこまで危機感をもったほどのエピデミック。しかし、いかに共産党独裁国家とはいえ人口一千万人規模の都市を完全に封鎖することなどできるはずがない…。春節休暇で京都につめかけた中国人観光客を見ながら暗澹たる気分になったのを思い出します(むろんその危機感はウイルスに対してのもので、中国人に対してのものではありませんが)。

実のところ、日本での感染拡大は、そのときの予想より小規模でゆっくりしており、中国に次いでヨーロッパやアメリカが採用することになる多少とも厳しいロックダウン政策も取られなかった。しかし、それも3月まで。4月に入って状況は一気に緊迫してきたようです。武漢での感染爆発を力づくで抑え込んだ中国も、中国からの第一波をわりにうまくやり過ごしたアジア各国も、ここに来て欧米から逆輸入された第二波に襲われているように見える(SARS-CoV-2のさまざまな変異型についてはまだ研究途上ですが、アメリカで流行を起こしたのはヨーロッパから入ってきた系統らしく、トランプの言った「中国のウイルス」ではないようです)。状況は予断を許しません。

 

4月3日にはいよいよアメリカ大使館が在日アメリカ人に日本からの事実上の帰国勧告を出しましたね。
まともにPCR検査もせずに何とか感染爆発を抑えてきたけれどもう限界だ、と見ているのでしょう。

感染症対策に関してはまったくの素人ですが、さしあたり

(1)古典的な方法:検疫隔離と大規模な国境封鎖・都市封鎖など
(2)近代的な方法:ワクチンや治療薬を用意してのウイルスとの共生
(3)現代的な方法:検査、感染者の確定、感染者との接触者の追跡、細かな(自主)隔離とsocial distancing [社会的距離戦略]( IT社会ではネット上で社会的コミュニケーションが可能なので、これはむしろ physical distancing [身体的・物理的距離戦略]と言ったほうがいい)

とまとめてみるとして、日本は

(1)で出遅れたし(しかもクルーズ船をずさんな形で検疫停留して感染を拡大させた)、そもそも中国のような都市封鎖などできない。
(3)に関しても、PCR検査の能力が不十分で(その理由は徹底的に検証される必要がある)、シンガポール・台湾・韓国のようなITを駆使した対応もできなかった。
(2)は常識的に見れば1年半から2年以上先のこと。

そのような状況の中で、いまある手段をもって戦うほかない現場指揮官としては、厚生労働省に詰める「クラスター対策班」の押谷仁と西浦博が感染クラスターをひとつひとつ潰していく戦術をとったのは賢明だったと思います。ただ、それもどうやら限界。3月末日の西浦博の一連のtweetは事実上の敗北宣言でしょう。

しかし、もはや「日本人の国民性」に頼るほかない、と言われると、大和魂で本土決戦を勝ち抜こう、と言われているような感じ。ぼくは「やってる感」だけで大衆の目を眩ましてきた安倍晋三政権はジミー大西の「やってる、やってる」のレヴェルだと言ってきたけれど、まさか西浦博からも「お前もがんばれよ」と言われるとは!

いよいよ緊急事態宣言が出されたところで、数理的モデル(SIRモデルやSEIRモデルなど)によるシミュレーションをもとに、social distancing で他人との接触を8割減らすという目標が示されたのは画期的なことだけれど(素人ながらこの数字の算出方法の妥当性には疑問もあるものの、それは措くとして)、西浦博の証言によれば政府部内でさえ経済への影響を嫌ってそれが「7~8割、掛け値なしに言えば6割」と曖昧化されたというし、もちろん一般社会でそれが厳格に実現されているとは思えない。いずれにせよ、感染爆発が起こりそうになれば規制を強めるという対応を繰り返しながら、医療崩壊(大げさな表現だけれど、要するに、集中治療室や人工呼吸器といったボトルネックを超える数の重症者が一気に発生して病院がパンクすること)が起こらないようにしていくほかないのでしょう。

 

ケインズ主義の「福祉国家」が「welfare-warfare state」だったことを忘れてはいけないけれど、資本の目指す効率化のためには人が死んでもかまわないという新自由主義+新保守主義よりはまし。柄谷行人が指摘したように、日本も冷戦期は自民が社会民主主義右派、社共が社会民主主義左派だったと言ったほうがいい。中曽根-小泉-安倍と、それがどんどん解体され、新自由主義+新保守主義の下で研究体制も医療体制も「効率化」された――つまりは痩せ細っていたわけです。(ちなみに、アメリカで国民皆保険を目指すバーニー・サンダースも、たかだかデンマークのような福祉社会を目指しているだけ、「民主社会主義者」を自称しているものの実際は中道の社会民主主義者でしょう。それを「極左の社会主義者」として排除し、当選可能性 [electability] を考えると中道しかないと言って、冴えない中道のジョー・バイデンをトランプの対抗馬に選ぶ民主党は、Realkyotoでも指摘した2016年大統領選挙での誤りをまたも繰り返している!)

 

しかし、大きな意味での中道社会民主主義がグローバル資本主義に押しまくられたあげく、再分配問題でグローバル資本主義にすり寄る一方、承認問題でマイノリティの解放と多文化主義を前面に出す方向に転じた(クリントン夫妻やオバマ)、その「偽善」への反発がトランプのような「露悪」の勝利を生んだことも確かです。そのトランプは、「白人男性が威張れる古き良きネーション」の幻想で大衆を釣りながら、彼が「ディープ・ステート」と呼ぶものを解体してきた…。

 

たとえば、オバマがトランプ政権による自動車の燃費基準の緩和とならびパンデミック対策の遅れを批判しましたが、オバマからトランプへの政権移行期に、オバマ・チームがトランプ・チームにパンデミック対策のシミュレーション(ロンドン、ソウル、ジャカルタで新型インフルエンザの流行が始まるという設定)を説明、それがまともに受け取られなかったどころか、そのときのトランプ・チームの出席者の3分の2(ティラーソン国務長官、マティス国防長官、etc.)がすでに政権にいない、と! Politico の記事にそのときのシナリオがそのまま載っており、関連記事には69頁におよぶパンデミック対策の「PLAYBOOK」がそのまま載っていますが、こんなに詳しいマニュアルがあるのになぜ使わないのかと言えば、知っている人がいなくなっていたから! それどころか、トランプ政権(具体的にはボルトン安全保障担当大統領補佐官[当時])は2018年に国家安全保障会議のグローバル・パンデミック対策室を解散し、大統領は1月にも2月にもパンデミックの恐れを警告したインテリジェンス・レポートを無視した…。皮肉を込めて言えば、アメリカ帝国主義を内側から着々と解体してきたわけです。

 

実際にパンデミックに直面したトランプは、就任後二度目の大統領執務室からのTV演説(3月11日)で「われわれは中国からの渡航を停止することで『外来ウイルス』の蔓延を防ぐという素晴らしい仕事をしてきたが、ヨーロッパは対策を怠って蔓延を許した、ヨーロッパからのすべての渡航を停止する」と大見得を切ったものの、狂信的な移民排撃論者スティーヴン・ミラーが書いたと言われる原稿が穴だらけ、直後に「アメリカ人ならヨーロッパから帰国できる、財の貿易にも当てはまるかのように言ったが貿易には関係ない、医療保険会社が治療費の加入者負担免除に同意したと言ったが検査料だけだった」と慌てて修正する始末。ホワイトハウスがまともに機能していないんですね。果たして、演説の最中から株式市場は大暴落状態に。

それでも最初は「感染者はそのうちゼロになる、パンデミック騒ぎは民主党のデマだ」と言っていたのが、一転「オレはパンデミックという言葉が出てくる前からパンデミックだと感じていた」「オレは戦時大統領だ、これは戦争なんだ」(ルーズヴェルトのように任期延長を狙っているのか?)と大威張り、ところがやはり経済のためには復活祭の日曜(4月12日)までにロックダウンを解いて「教会を満員にしたい」と言い出し、「そんなことをしたら100万から240万の死者が出る(ロックダウンを続けても10万から22万の死者は避けられない)」と専門家に脅されてやっと厳戒路線に戻る(それでも「死者が10万以下ですめばわれわれはいい仕事をしたことになる」と胸を張りながら)という迷走ぶり――ホンネはいまも経済重視だと思いますが。

そういえば、6人の孫をもつテキサス州副知事が FOX ニュースで「孫たちによきアメリカ(つまり豊かな経済)を残すためには、生存にかかわるリスクを冒す用意がある、全米には同じような祖父母がたくさんいるだろう」と発言し、グレン・ベックは彼のラジオ・トーク・ショーで「子孫を貧困に追いやるくらいなら死を恐れはしないというオレのようなやつはいっぱいいるぞ、オレが恐れるのは自分の死ではなく国家の死だ」と叫んで、ジョン・オリヴァーのお笑いトークショー(他のトークショーと同じく自宅収録)で「death cultとなった市場崇拝」と揶揄されていました。他方、連邦国家アメリカで大きな権限をもつ知事だち(党派を問わず)がイニシアティヴをとって各州でロックダウンが広まると、トランプは民主党の知事たちが行き過ぎたロックダウンによって自由を奪い経済を窒息させようとしていると主張、「ミネソタ州を解放しろ」「ミシガン州を解放しろ」「ヴァージニア州を解放しろ」などとツイートし、それに応じてトランプ支持者たちが各州の州都でデモを展開する始末。それどころか、ミスリーディングな虚偽や根拠のない楽観論を垂れ流すトランプの傍らで淡々と客観的な事実や予測を述べ続け国民の信頼を集めるアンソニー・ファウチ(AIDS危機のとき国立アレルギー・感染症研究所長となり現在もその職にある老科学者)や、2015年にTEDトークでパンデミックの危険を警告し、それが現実のものとなったいま7つのワクチン開発計画などに巨額の寄付を行っているビル・ゲイツらを非難し脅迫さえしているのだから(SARS-CoV-2はゲイツがつくったという陰謀説すらある!)、トランプの体現する反知性主義インフォデミック(デマの疫病)もいよいよ危険なところまで来たと言うべきでしょう。

ただ、これはトランプの危機感の表れでもある。先ほどバイデンについて否定的なことを書きましたが、危機に際しトランプはあまりにいい加減で頼りないという印象が大衆にも広がっており、経済危機と相まって、トランプの再選も楽にはいかないだろうというのもまた確かです。

 

イギリスでも、ボリス・ジョンソン首相と科学顧問パトリック・ヴァランスが「長期戦を覚悟して、ただちに厳戒態勢は取らず、だましだまし感染爆発を抑えながら、国民の6~7割が感染して集団免疫ができるまで耐える」という方針を出したけれど(ぼくは最初イギリスらしいストイシズムだと思った)、「2万程度の死者を覚悟すれば」と言っていたのが1桁か2桁多くなるという反論が優勢になり、政策を転換(この論争自体はオープンでよかった)。トランプにとってのスティーヴ・バノンのような地位をジョンソンに対して占めるドミニク・カミングスが「(その戦略で)年金生活者が死ぬということならご愁傷さま」と言ったと報じられた(政府は否定)ところをみると、犠牲者がずっと多くなることを知りつつ経済を重視しようとした可能性が強い。あげく、ジョンソンもカミングスも感染が発覚する始末。ただ、隔離状態のジョンソンがヴィデオ・メッセージで国民の協力に感謝しつつ「思うにコロナウイルス危機がすでに証明したことのひとつは『社会というものが本当に存在する』ということだ」と言い、「社会など存在しない」と言い放ったサッチャーの新自由主義からの転換を明示したのは、なかなかの運動神経。しかし、ジョンソンは容態が悪化、入院して一時は集中治療室へ。幸い退院に至ったものの、あまりにドラマティックな展開と言うほかありません。

いずれにせよ、「この程度の犠牲ですむなら経済を減速させたくない」というのが政治家たちのホンネで、むろん安倍政権も同じ(緊急事態宣言を出しながら、広範な休業要請をためらい、休業補償にも否定的)、ただ英米ほどはっきり腹をくくる悪賢ささえなく、状況を見て豹変する運動神経もない…。

 

まあ、長期的にみれば、1年半から2年でワクチンや治療薬が開発され(というのは希望的観測にすぎませんが)、感染した人が免疫をもつので、COVID-19も厄介なインフルエンザのようなものになる、というのが望ましい展開でしょう。季節性インフルエンザでも日本で年に1000万人が感染して1万人が死ぬと言われるものの、社会的に許容されている。つまり季節性インフルエンザの致死率・致命率(case fatality rate=死亡症例数/感染症例数)は0.1%。COVID-19 は今のところ1%強と推定される(もっと高いという説も)けれど、それでもワクチンと治療薬があれば何とか…。他方、同じコロナウイルスでも SARS や MERS のように10%を超える強力なウイルスだと徹底的に抑え込むしかないし、いずれもわりに早く発症して重症化するので片っ端から抑え込めた (運が良かったという面もある)。0.1%と10%の中間の1%というのは現代社会にとっては微妙なところ。しかも SARS-CoV-2 は潜伏期間が長く、その間にも他人に感染させるし、治ったと思ったらまた検査が陽性になったりする(つまり病院のベッドを長いあいだ占有する)。いわば弱いくせにしつこくからんでくるヤクザみたいなもので、かえって扱いに困る。エボラのように50%を超える超強力なウイルスだと、一発で獲物をしとめる、つまり発症してすぐ動けなくなるので、広がりにくいのですが…。

100年前の1918~20年のスペイン風邪(インフルエンザ)は2.5%くらいだと言われていて(推計には異論も多い)、4000万以上(一説では1億)の死者を出したわけですが、生活水準も医療水準もまったく違うし、世界大戦末期だった当時とは状況も違うので、まあ「スペイン風邪のマイルドなヴァージョン」といったところに落ち着けばラッキーと言うべきではないでしょうか。

 

ついでに言えば、中国人の悪食と、コウモリだのセンザンコウだのが他の動物と入り混じって売買される wet market が非難されていて、確かにそれはよくない(さらに言えば、世界中で密林を切り開いてそこに隠れていた生物まで外に引きずり出すのはやめた方がいい)。しかし、コロナウイルス以上の大敵であるインフルエンザ・ウイルス(なかでもトリ・インフルエンザH5N1 の致死率は50%を超えると言われる)はカモからニワトリをへて人間に近づくのだけれど、何十万羽と大量飼育される鶏舎(あるいは豚舎)を格好の培養器として増殖と変異を繰り返すので、現代の大量飼育システムも同時に見直すべきでしょう。

 

いずれにせよ、「日本が原発震災を克服し復興した(?!)のみならず『人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証』として『TOKYO 2020(オリンピック・パラリンピック)』を2021年に開催する」と人類のリーダーであるかのように宣言する安倍晋三は、どうかしているとしか言いようがない。東京オリンピック組織委員会の高橋治之(元電通専務)が2022年延期説の試験気球を上げていたけれど(2021年で無理押ししたあげく中止になるのを恐れている?)、自民党総裁選前の2021年夏にこだわった安倍の暴走に、オリンピック利権にむらがる連中も当惑しているのではないでしょうか。ちなみに、招致委員会→電通(高橋)→ディアク(アフリカ陸上競技界のボス)の賄賂疑惑が再燃しているのに日本ではあまり報じられない。電通を通じてディアクの息子の関係する会社に2億円を超す「コンサルタント料」を支払った件がフランスの当局の捜査対象になったときは、日本オリンピック委員会会長の竹田恆和をさっさと退任させたのに…。

そもそも、新国立競技場問題をめぐって Realkyoto でも論じたように、オリンピックも1984年ロサンゼルス大会以後の異様な商業化路線で膨張してきたあげく、それこそ持続可能性を失ってしまった。商業主義に打ち勝って(少なくとも)1964年のようなアマチュアリズムに戻り10月10日に開催するとかいうのならともかく、もう中止すべきでしょう。

 

3月10日、京都で久しぶりに坂本龍一・高谷史郎・池田亮司らと食事をして(念のために言えば、白川沿いの小さな和食レストランの2階を借り切り、窓をすべて開け放って;そのあと4月になって坂本はニューヨーク、池田はパリの自宅に帰った)、「パンデミックは恐ろしい災厄で一刻も早い終息を願うが、オーヴァートゥーリズムから解放された静かな京都は悪くない、グローバル資本主義が一時的にスローダウンしたこと自体はむしろいいことだ、アーティストまでビジネスマンのように飛行機で世界を飛び回っていたのがおかしいので、環境のためにも健康のためにも飛行機旅行は最小限にしたい、vegan(徹底した菜食主義)は行き過ぎかと思っていたが、肉の生産は大量の二酸化炭素を排出することになるし、健康のためとあわせ肉食もほどほどにしたい」というような話になりました。そういう変化が少しずつ広がっていく――というか、そうならざるを得ないんじゃないでしょうか。それは反動だと言われるかもしれないけれど、むしろ、グローバル資本主義をどんどん加速しようとする新自由主義と、壁をつくって multitude(マイノリティの有象無象)を排除しようとするトランプ的反動、その両者の矛盾を孕んだ結合に対しては、ゆるやかな交通と半ばオープン・半ばクローズドなインタフェースをもってするほかないのかもしれません。

そこまで行く途中というべきか、social distancing というのもある意味で面白いですね。「みんなで教会や議事堂やホールに集って口角泡を飛ばして語り合い熱く盛り上がるのが社会的だ、ひきこもりは社会性がない」と言われてきたけれど、「ひとりでひきこもることこそ最も社会的な行為であり、自分が感染しないよう他者との接触を避ける利己的行為こそ、病院の医療従事者をはじめとする同胞を助ける利他的行為である、ヴィデオでもゲームでも、あるいはポルノグラフィでも、ひとりで好きなだけ楽しんでいればいい」ということになったわけですから――もちろんそれもインフラストラクチャーを支える人々の苦労があってはじめて可能になるわけですが。

 

そうそう、横尾忠則は「兵庫県立横尾救急病院」展@横尾忠則現代美術館を企画、美術館スタッフのみならずオープニングの来賓も白衣で、などと要求しながら、パンデミック騒ぎで1月末日のオープニングをドタキャン。磯崎新は「Impossible Architecture」展@国立国際美術館(大阪)で2月15日にぼくとトークする予定だったのが、前日の夜に急遽来阪を断念、Skypeで沖縄の自宅とつないで「パンデミック都市」の話をしました(本稿末尾の図版を参照のこと)。両人とも時代と呼応する不思議な力を持っていると言うべきか…。それにしても、ロックダウン下のシカゴの風景ドバイの夜景はJ.G.バラードのSFのよう。「未来都市は廃墟である」という磯崎テーゼがこんな形で実現(?)されるとは!

 

さらに付け加えれば、磯崎新の「パンデミック都市」論の流れで、公開対談後、日本では岡田温司が紹介してきたロベルト・エスポジトのイムニタスとコムニタスの話が話題になりました。security(安全保障)の secure という形容詞は

se cura(sine cura)
without care
ohne Sorge
sans souci

つまり「(他人のことを)ケアする(気にする)必要なしに(自分[たち]だけで)安心していられる」という意味だけれど、同様に immunity/immunitas(免疫、免税、etc.)というのは「munus(他者への/相互の債務・義務、etc.)から免れている」という意味であるのに対し、community/communitas(共同体・共同性)というのは「munus を共有する」という意味であり、その意味では、コミュニティというのは、免疫のない人たち、互いから感染するリスクを共有する人たちの共同体ということになる。そして、ペーター・スローターダイクの言うように COVID-19パンデミックが「メディコクラシー(医療支配)」の姿をとった「セキュリトクラシー(またはセキュロクラシー:安全保障支配)」による秩序回帰に向かっているとすれば、それはイムニタスによるコムニタスの圧殺にもつながるだろう…。そんな風に考えると、なかなか面白い議論になりそうです。ただ、エスポジト自身の共同体(コムニタス)論は、ブランショ-ナンシーの「partage(分有=分割+共有;分割されていることを共有すること)の共同体」という線に近く、抽象的に過ぎると思いますが…。そういえば、晩年のデリダも、移民問題などで揺れる現代世界について、しばしば免疫と自己免疫の比喩で語っていた――そのデリダの未亡人マルグリットがCOVID-19で亡くなった(享年87歳)というのは、あまりに象徴的な悲報でした。

 

そう言えば、昨年の冬至前日、磯崎新とともに杉本博司の江之浦測候所を尋ね、京都市京セラ美術館での「瑠璃の浄土」展図録のための鼎談を行ったのですが(そこから派生した磯崎・杉本両人の連歌もどきが、ぼくのかつての杉本評とあわせて、 Realkyotoに掲載されています)、この展覧会も、近くの細見美術館での「飄々表具」展も、内覧会だけは開かれたものの、当面、一般公開は延期されたままの状態にある(5月7日公開予定ではあるものの、いったいどうなることやら…)。もちろん一刻も早い一般公開を願ってやみませんが、「最後の写真家」とも言うべき杉本博司がさまざまな「終わり」を封じ込めた一分の隙もない作品群が、閉ざされた美術館のがらんとした展示室で来ることのない観衆を待ち続けているさまを想像すれば、それ自体が最高の杉本作品であるようにも思えてきます。4月2日の細見美術館での内覧会のあと、写真家と別れ、この時期にはありえないほど閑散とした疎水沿いをひとり散歩したところ、夕日を受けて惜しげもなく咲き乱れる桜がことのほか美しく、ふと、戦時中の1944年9月19日に嵐山を訪れ、「往年の行樂を思へば眞に夢の如し、一歩々々に家人や重子さんの花見の姿幻の如く浮かぶ」と日記に記した谷崎潤一郎(『中央公論』での連載が「自粛」と称して打ち切られたあとひそかに書き続けた『細雪』上巻を7月末に限定自費出版していた)のことを思い出しました。

 

最後にもういちど感染症の話に戻れば、こういう時代の音楽は、と考えていて、ふと、バート・バカラック&ハル・デイヴィッドの
「What do you get when you kiss a guy?
You get enough germs to catch pneumonia」
という一節(“I’ll never fall in love again”の2番)が頭に浮かびました。マレーネ・ディートリヒの伴奏者として小歌のセンスを磨いたバカラックと、(逆差別的表現かもしれないけれど)黒人ならではのリズム感をもつディオンヌ・ワーウィック、このペアの洗練された軽みはやはり比類のないもの。「恋に落ちてキスなんかしたら肺炎にかかるのに十分なバイ菌をゲットするだけ、もう恋はしない――少なくとも明日までは」という小歌は現在にぴったりかもしれない…(いまや細菌だけではなくウイルスが問題なのですが)。

他方、エリザベス女王の英国民に対するスピーチも、同じウインザー城で1940年に家庭を離れて疎開させられた子どもたちに放送で語りかけたことを想起しつつ、social distancing を説き、ヴェラ・リンの歌った戦時中の懐メロを引いて「We will meet again」と締めくくるあたりはスピーチ・ライターの腕の冴え。「どんな宗教の人も無宗教の人も、スローダウンし立ち止まって祈りや冥想のうちに内省する機会だということを発見している」というあたり(イギリス国教会のトップでありながら politically correct な表現をとっている)も、なかなか含蓄が深い。なにより、まったく淀みのない淡々とした語り口は、とても93歳とは思えない。どこかの国の首相とはずいぶん違いますねえ…。

 

例によって話が主題からそれ、蛇足が長くなってしまいました。静かに進行するカタストロフィの中では何となく落ち着きませんが、どうぞお体を大切にお過ごしください。

We will meet again――いつかまたお会いしましょう。

浅田 彰

 

P.S.
これは2020年4月上旬に数人の知人にあてたいくつかの近況報告メールをまとめてリライトしたものである。発言の引用はだいたい筆者が要約したものだが、ソースはすぐ見つかるだろう。「疫病の年の手紙」というタイトルはむろんダニエル・デフォー(1660-1731)の『A Journal of the Plague Year』(1722)を意識したもの。『ロビンソン・クルーソー』(1719)の作家が子どものころ経験した1665年のロンドンのペスト大流行を想起して書いたこの作品は、『ペスト』(中公文庫)という翻訳があるほか、武田将明による新訳(研究社)には当時のロンドンの地図なども収録されていて参考になる。

 

 磯崎新「パンデミック都市」


これは磯崎新が2月15日の Skype対談(「Impossible Architecture」展@国立国際美術館 [大阪])で示した図版の改訂版(「虚諧(4)」『現代思想』2020年4月号掲載)である。念のために言えば、ヴェニス(ヴェネツィア)のレデントーレ教会(1577年着工、92年完成)はペストの終息(1576年)を神に感謝して建てられたアンドレーア・パッラーディオの傑作、対してトーマス・マンの『ヴェニスに死す』に出てくるのはペストではなくコレラの流行である。タイタニック号がクルーズ船の先駆であることは言うまでもない。また、大友克洋の『AKIRA』(1982-90年連載:アニメ映画版は1988年)の舞台は2019(~20)年の東京。もう少し詳しく言えば、1982年(現実世界では連載開始の年)に東京は「新型爆弾」で壊滅、それから随分たって東京湾(磯崎新もスタッフとして参加した丹下研究室の「東京計画1960」の位置)の「ネオ東京」に高層ビルが林立する一方、東京は廃墟のままになっていたが、オリンピックをきっかけに復興を進めようということになる、しかし、軍の育成した超能力をもつ子どもたちがオリンピック・スタジアムで激突、ふたたび大爆発が起こる…。映画版には「東京オリンピック開催迄あと147日」という看板に「中止だ、中止」と落書きされているシーンがあるが、2020年東京オリンピック開会の147日前にあたるのは(対談2週間後の)2月29日。当日には京都大学にも「AKIRA」を模した立看板が出現した。なお、マンガ版では「413日前」となっているが、それに該当する2019年6月19日には、オリンピック招致の裏金疑惑をめぐってフランス当局の捜査対象となった日本オリンピック委員会の竹田恆和会長が退任した。また、マンガ版第3巻巻末の次巻予告ページには「WHO、伝染病対策を非難」という架空の新聞記事の引用もある。アニメ映画版の4Kリマスターセットが4月24日に発売されるが、IMAXシアターで観られる日が来るのを待ちたい。

(2020年4月24日公開)